概要
イリア大陸に身を潜めていたヴァン族に続き、忘れられた人種が運命に導かれるようにミレシアンの前に姿を現しました。
かつて、トゥアハ・デ・ダナンと対立し、ウルラ大陸を追われたピルボル族。
彼らについて理解を深め、今後の交流の足掛かりにしましょう。
ピルボル族とは?
第一次モイトゥラ戦争で、人間を裏切って魔族に加担した種族
というのは、トゥアハ・デ・ダナンの歴史から見た場合です。
ピルボル族の歴史から見た場合は、以下のようになります。
魔族の策略に乗せられ、トゥアハ・デ・ダナンからの迫害により
難民となった種族
ピルボル族は、かつてのウルラ大陸で繁栄していた人間の一種です。
首長は、特殊な空間移動魔法の能力を有していました。
また、「ネベドの遺志を継ぐ者」という種族の誇りがあったようです。
その他の具体的な産業や文化、国家等に関しては現段階では不明です。(2024年11月現在)
ただ、首長はピルボル族全体から慕われており、スレンのように勇猛果敢な戦士が輩出されたのは紛れもない事実です。
第一次モイトゥラ戦争後、トゥアハ・デ・ダナンからの迫害から逃れるために、ほぼ全てのピルボル族はウルラ大陸を去りました。
<代表的なピルボル族> ・デルガ ・スレン |
ピルボル族の遍歴
はじめに
ピルボル族の遍歴を解説するに当たって、第一次モイトゥラ戦争についての説明は割愛します。
第一次モイトゥラ戦争の全容については、こちらを参照してください。
1, 第一次モイトゥラ戦争
ピルボル族は、かつてはウルラ大陸に領土を持ち、トゥアハ・デ・ダナンよりも強い勢力を誇っていた。
しかし、神に愛されたトゥアハ・デ・ダナンは、神の力を借りる事で急速に勢力を拡大しはじめた。
ピルボル族は、神の力を借りるトゥアハ・デ・ダナンは卑怯で脅威的だと思いつつも、共通の敵である魔族に対抗するために戦争を起こすべきではないと考え、トゥアハ・デ・ダナンと同盟を結んで第一次モイトゥラ戦争に臨んだ。
魔族は、その関係性に目を付けた。
開戦直後、ピルボル族の首長が行方不明となる。
ピルボル族は、魔族から「トゥアハ・デ・ダナンが攫った」「寝返れば、首長を奪還するために魔族が力を貸してやろう」と提案を受けた。
元よりトゥアハ・デ・ダナンを信用しておらず、何より「ネベドの遺志を継ぐのは我々だ」というプライドがあったピルボル族は、その言葉を信じて魔族に寝返ってしまう。
その結果、ピルボル族は最前線に投入され、捨て駒にされた。
そして、トゥアハ・デ・ダナンとピルボル族には"首長をさらう必要がないほどの実力差がある"と悟ったのは、既にヌアザの温情に刃で返した後だった。
ならば、首長はどこへ消えた?
魔族に騙されたと気が付いても、もう遅かった。
ピルボル族は全てを失い、何一つ得られぬまま敗戦を迎える事になった。
2, 戦後
第一次モイトゥラ戦争は、トゥアハ・デ・ダナンの勝利に終わった。
もはや、"人間を裏切って魔族に加担した種族"であるピルボル族は迫害の対象となり、トゥアハ・デ・ダナンが支配するウルラ大陸で生きていくことは難しかった。
彼らは、安住の地を求めて旅立つ事にした。
しかし、未だ行方不明の首長をどうするかで意見が対立した。
「首長はピルボル族を見捨てて逃げた」と考える派閥。
「首長には何かがあったのであって、逃げたのではない」と考える派閥。
前者は、山を越える者と海を越える者に分かれ、ウルラ大陸を去った。
後者は、トゥアハ・デ・ダナンが忌避する場所の一つ、ダンジョンの一角に身を潜めながら首長を探す事にした。
3, 分裂後
ウルラ大陸に残った集団は、遂に首長を見つけた。
それは、魔族がダンジョン内部に移動するための装置として使っていた『プールナブロン』だった。
ピルボルの首長だけが持つ空間移動魔法を狙った魔族によってさらわれ、拷問された後に魔法を使うだけの碑石に変えられてしまったのだ。
首長を見つけるという目的は達成したが、プールナブロンを置いてウルラ大陸を離れる事は考えられなかった。
ウルラ大陸に残った集団は、末代までダンジョンに留まる事にした。
プールナブロンを地中に隠し、その欠片を大切に子孫に受け継ぎ、首長の傍に寄り添った。
4, 現在
ウルラ大陸に残った集団は、子孫、またその子孫と代を重ねていったが、今はデルガを残すのみとなった。
ウルラ大陸を離れた集団は、今はどうなっているのか分からない。
ただ、海を越えようとした集団は、『アーラン』という島に辿り着いていた事だけは確かだ。
その後、移住したのか全滅したのか・・・少なくとも、トゥアハ・デ・ダナンに再発見された今のアーランに、ピルボル族の姿はない。
ピルボル族の特徴
ピルボル族には、以下のような特徴があります。
<外見的特徴> ・入れ墨 |
それ以外は、トゥアハ・デ・ダナンと変わりません。だって同じ人間だもの。
まとめ
以上をまとめると、ピルボル族について覚えておくべき事はこのようになります。
・ピルボル族は魔族に騙されて人間を裏切った ・ピルボル族はトゥアハ・デ・ダナンから迫害された ・ピルボル族は新天地を求めて三つに分かれた ・デルガはウルラ大陸に残ったピルボル族の最後の子孫 ・首長は特殊な空間移動魔法を使えた ・プールナブロンは首長のなれの果て |
人間の世界に神が介入しなければ、ピルボル族の運命は違っていました。
そして、エリンに迫りくる"フィンディアスの運命"も起こり得ませんでした。
神の力を借りるというのは、人間の道理を外れた卑怯な手段なのだろうか?
フィンディアスの運命は、卑怯な手段を用いた報いなのだろうか?
ピルボル族の考えを、あなたはどう思いましたか?
是非考えてみてください。
今まさに、あなたこそが、人間の世界に介入している強大な異種族です。
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