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大陸誌:グレンベルナ

プロローグ

北風の神・カリアフ、スリアブミッシの導き手・ロシネ・・・。

モオン山脈の山奥で紡がれた新たな物語は、どんな未来に繋がるのだろうか


出来事に隠された未来の片鱗を見つけ出すため、歴史学会は精査を始めた。

 

グレンベルナストーリー概要



 第一部 


原因不明の昏睡

ティルコネイルで原因不明の昏睡状態になった子供が見つかる。

倒れていた傍らには、獣の足跡があったそうだ。

ダンカンはミレシアンに以下の調査を依頼する。

 

1, 似たような事件が起こっている場所はあるか?

2, 事件の原因は何か?

 


黒い鹿

ティルコネイル以外で、人間が昏睡状態になったという話は無かった。

その代わり、黒い鹿が現れて迷惑しているという情報を手に入れる。



北風

ティルコネイル周辺が例年よりも寒いという情報を手に入れる。

これまでの調査により、以下の事が分かった。

 

1, ウルラ大陸全域で黒い鹿の目撃情報がある

2, ティルコネイルを中心に寒い日が続いている

 

ティルコネイルで子供が昏睡状態になった事に、黒い鹿が関係していると推測する。



少女を連れ去った黒い鹿

ダンカンに調査の経過報告をしようとティルコネイルに戻ると、騒ぎが起きていた。

黒い鹿が、少女をシドスネッターの方へ連れ去ったらしい。


ミレシアンとトレボーが救出に向かい、黒い鹿を倒すと奇妙な薪を落とした。

救出した少女は昏睡状態になっており、黒い鹿と昏睡状態の関係が明らかになった。



魂の薪

自警団の到着まで、キャンプファイアをして少女の体温を維持する事となった。

火が弱くなってきたところで黒い鹿が落とした奇妙な薪を火にくべた。

すると、少女も最初に昏睡状態となった子供も、全員が目を覚ました


子供の証言から、黒い鹿は魂を薪に変えて集めていた事が分かった。



北風の神・カリアフ

ダンカンに調査結果を報告すると、事件の黒幕がである可能性が見えてきた。

それは、鹿を操って過ぎ去った時間を薪にし、それを燃やして北風を吹かせて冬を作る、北風の神・カリアフの事であった。


しかし、能力の特徴は一致しているが、以下の奇妙な点が見られる。

 

1, 薪にするのはあくまで過ぎ去った時間であり、魂を薪にする事はなかった

2, カリアフが薪を集めるのは冬の間だけで、今のように季節と関係なく北風を吹かせる

ことはなかった

 

以上により、行動がカリアフらしからぬという謎が残った。



解決と新たな謎

少女の救出以来、黒い鹿が現れたという話はなくなった

昏睡の原因が判明し、対処法も確立されたため、昏睡事件は解決した


これ以降は、次の新たな謎を中心に物語が進む。

 

カリアフの行動がカリアフらしからぬ原因は何か?

 

 


 第二部 


アルカナの上位解放に関する仮説

レイールは、ミレシアンに"氷のように冷たい炎"を探そうと提案する。


寒い場所で有益な情報が得られると考え、レイールはピシスを、ミレシアンはシドスネッターを調査することになった。



カリアフの炎

シドスネッターに向かう前に、ダンカンに冷たい炎について何か知らないか尋ねる。

すると、カリアフの炎冬のように冷たいという情報を得る事ができた。

しかし、具体的な居場所が特定できていないらしい。


カリアフの居場所を探すならと、ダンカンはミレシアンに一人の山守を紹介した。

丁度ティルコネイルに来ているという山守を探している間に、山守もミレシアンを探しているという情報を得た



ロシネ

見つけた山守は青年で、名をロシネといった。

ロシネは、ミレシアンと取引がしたいと申し出た。


ミレシアンは取引の内容を承諾し、ロシネと共に"冷たい炎"を探す事にした。



スリアブミッシ

カリアフの大まかな居場所は、ムーンハイド渓谷の周辺だと知られている。

しかし、ロシネは昏睡事件の際に黒い鹿・フィアーナギフレが逃げた先が、ムーンハイド渓谷とは真逆の方向である事に注目した。


ロシネは、ミレシアンの目的を達成するためにシドスネッターより更に北、スリアブミッシと呼ばれる山を調べる提案をした。



グレンベルナ

スリアブミッシの調査は、本来はロシネが取引で頼みたかった事だった。

そして、グレンベルナを塞ぐ方法を見つけてほしかったのだという。


ロシネの案内でスリアブミッシを進んでいると、フィアーナギフレが現れた。

フィアーナギフレはロシネを案内し、ミレシアンがその後に付いて行くと、件のグレンベルナの入り口に到着した。


ミレシアンが周囲を調べていると、謎の老婆が現れ、ロシネの魂を薪に変えてグレンベルナへと連れ去ってしまった。


カリアフの炎を探した結果、偶然にも取引の順番が逆転する事となった。



グレンベルナの主・カリアフ

ロシネの薪を奪い去った老婆こそ、北風の神・カリアフだった。


救出したロシネの証言により、以下の事が分かった。

 

今のカリアフは、カリアフの力を持った別の何者かである

 

更に、ロシネがグレンベルナから持ち帰った"炎が宿った氷の塊"から、以下の事が分かった。

 

1, ロシネは、ミレシアンと出会う以前にカリアフと遭遇している

2, カリアフに遭遇した際、多くの記憶を封印された

 

この氷の塊は、ロシネの記憶を封印した時の媒体であり、ミレシアンが求めているカリアフの炎が宿っているものだった。



冬の王に仕える儀式

マーリンがやってきて、カリアフの抵抗からミレシアンとロシネを守った。

マーリンは、グレンベルナの処理に関して以下のように結論付けた。

 

1, 薪が取り戻せなくなるため、外側(グレンベルナ側)からは塞げない

2, 冬がなくなってしまうため、内側(スリアブミッシ側)からも塞げない

グレンベルナを塞がずに、カリアフを閉じ込める必要がある

外側からの有害な影響だけを取り除く保護力を、スリアブミッシに持たせたらいい

 

そこで、冬の王に仕える儀式改変して行った。



断ち切られた奇妙な冬

儀式の効果が続く間ではあるが、カリアフをグレンベルナに閉じ込める事に成功した

これにより、過度な北風の発生が食い止められたため、季節外れの寒さは解消した


これまでの情報により、第一部で残された謎である"カリアフの行動がカリアフらしからぬ事"に関して、以下の事が分かった。

 

1, 今のカリアフは、カリアフの力を持った別の何者かである

2, 今のカリアフは、何者かと取引をして前のカリアフと同じ役目を果たしていた

3, その取引が終了したため、役目に沿わない力の使い方をし始めた

 

同時に、以下の新たな疑問が浮上した。

 

1, 誰と取引をしていたのか?

2, 何のためにグレンベルナを作ったのか?

 

ともあれ、昏睡事件と北風のきまぐれが解決し、ウレイド地方は平穏を取り戻した

新たな疑問の答えが示されるのは、また別の話だろう。

 

考察


  • 冬の王に仕える儀式 = サーオィンの儀式

実際のケルト暦のサーオィン(サウィン)について調べると、以下の通りとなっている。

 

サーオィン

秋の終わりと冬の始まりを示す祭りで、ウレイド地方でもポピュラーだった。


サーオィンの儀式には焚火が用いられ、この焚火は太陽を模したものであり、冬の腐敗と暗闇を抑える力があるとされ、火と煙と灰には保護と浄化の力が宿るとされた。

また、供物を燃やす事で神々に犠牲を払ったとされる。

 

加えて、飲んだり食べたりという祭りらしい事(ハロウィンの起源である事にも留意)もするが、冬の王に仕える儀式のみに絞ればサーオィンの儀式とよく似ている。


  • カリアフが取引をしていた相手 = ピルボル族?

スリアブミッシは、コナフタ大陸に近い地域である。

実際のコナフタ(コナハト)地域について調べると、トゥアハ・デ・ダナンによってピルボル(フィル・ボルグ)がコナハト地域に追いやられたとある。


マビノギにおいても、ピルボル族は第一次モイトゥラ戦争でトゥアハ・デ・ダナンを追い詰める戦いを見せている事から、今のカリアフはコナフタ大陸からやってきたピルボル族の一人で、前のカリアフから力を奪った可能性は否定できないのではないだろうか。

 
 

 

エピローグ


妖精の女王の移住、ヴァン族の凍土の遺物、妖精の王の宝物・フェスピアダ、ケルヌンノスの称号と冥界の力。


死と眠りは、あらゆる文明で似たもの、あるいは同じものとして扱われる。

この冬の物語もまた、未来で起こる大きな流れに向かう小さな流れに過ぎないのだろう。


そして、その大きな流れは・・・どうやら、コナフタ大陸で起ころうとしているらしい。

まだ残っている謎を、これから慎重に追っていく必要がある。

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